SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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平民のくせに生意気な!3

[著者:いのり。/イラスト:花ヶ田/GL文庫]

 クレア視点での外伝エピソードも今回が最終巻。本編レイ視点での第一部『革命編』の結末後までを描いた内容です。

 もう一度本編を読み返すと、多分『どこ』で『何』がレイの側からは一歩通行で見えていなかったのか、最初の時よりも深い気付きが得られるんじゃないかなと。

 対の物語として、とても意欲的で興味を引かれる内容でした。基本は同じ展開をなぞっているのですが、やや駆け足気味な場面もテンポの良さに変換されて、これはこれで読み易くて良かったですね。

 あとはレイにはないクレア独自の交流関係、カトリーヌ、ピピ、ロレッタ、それに彼女の母・ミリアの事をそれぞれの視点で掴めた事が、もしかしたら外伝で最大の収穫だったのかも知れません。