SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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安達としまむら5

[著者:入間人間/イラスト:のん/電撃文庫]

 夏休み突入で会う時間が減って、他の女(樽見)と仲良くしている(ように見えた)のを目撃して、安達のヤンデレ気質が爆発。暴走がついにしまむらへ直接向けられる。

 ……と、まあそんな分かり切った安達の本性などさておき。今回はやっちまった安達の視点から、『しまむらの本質』の方がこれまでよりも鮮明に見えていたように感じられる内容でした。

 一言で表すなら『中立』でしょうかねえ、イメージとしては。流れゆくに身をまかせ感情に波風を立てない、来るものは拒まず去るものは追わず、とにかく何事に対しても「まあいいか」な精神。とにかく掴み所が無い印象で、安達や樽見やしまむら妹が好意感情が激し目な分、余計にしまむらの方が淡泊でさめている風に見えてしまいます。

 この『温度差』はどうにも容易く埋まらないと思う。しまむらと彼女を慕う人達の『距離感』は、これからどうなって行くのでしょうね。

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