[著者:ネコクロ/イラスト:緑川葉/ダッシュエックス文庫]
クラスメイトになった超絶美少女留学生が、偶然隣の部屋に引っ越して来て、交流を重ねる内にいちゃいちゃ半同棲生活に……と言う雰囲気にはなりませんでした。読む前のイメージからは、割とお約束展開になりそうな印象を抱いていたのですが、実際には結構違っていましたね。
まず主人公の明人が、相当に面倒で複雑そうな“訳あり事情”を抱えているようで、その影響からか時折物語の雰囲気が重くなったりします。この辺りの様子が特徴的であり印象的でもあり、ただほとんど明かされないまま持ち越されたので、ちょっともやもやっとしたものが残るのが気になる所でもありました。
あと明人と同じように、シャーロットとエマちゃんの方にも何か複雑な事情が見え隠れしているように感じられましたが、こっちの方もほとんど手掛かり的な描写もなくて気になっているんですよね。
特に明人が抱えている方は根が深そうな問題っぽくて、そこにシャーロットがどこまで打ち解けて交流を深めて踏み込めるようになるのか? この辺りが今後の注目点になって行くのかも知れません。