[著者:桜目禅斗/イラスト:ハリオアイ/角川スニーカー文庫]
留年パイセン主人公、年下の問題児クラスメイト達の中に放り込まれるも全く動じず。何故なら、彼もまた負けず劣らずの問題児気質だったから。言わば類は友を呼ぶであり馬が合うであり、自然と勝手に問題児同士で引き寄せ合う運命にあったと言う事。
まあとにかく主人公の茂中を筆頭に、揃いも揃って我が強くクセがありまくりな奴らでした。でもそれなのに、問題児としての連帯感が生まれ始めてからは、意外に個人間でのもめ事って少なかったです。『自分がやりたい事』として、無理なく率先して間を取り持った茂中のお陰でしょうかね。
牽制し合ってるぼっち問題児達が、徐々に互いの事情を受け入れ合って距離を縮めて行く過程はとても良いものでした。ただ、誰もが全部をさらけ出したわけではなさそうで、実はある意味一番の問題児だった事が発覚した茂中の複雑な事情も含め、まだまだ色々な波乱と問題が続きそうな予感がします。