SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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問題児の私たちを変えたのは、同じクラスの茂中先輩2

[著者:桜目禅斗/イラスト:ハリオアイ/角川スニーカー文庫]

 問題児達の中での関係は、茂中が中心となって結構雰囲気の良いグループになりつつあるんじゃないかなあ、と言う印象を抱きました。

 それでも、茂中と関係が深まる以前の問題が明るみに出ると、今回の赤間や黒沢が抱えていたような厄介事を「どうにかしなければ……」と請け負い、新たな問題の火種に発展しそうな危うさもありました。

 仲間内で「どうにかしよう!」と意気込む姿勢は、連帯感や友達関係が深まって良いようにも見えますが、何となく互いに“依存し合っている”空気が感じられる所は少し気になる所です。

 今の所は特に何かが起こりそうなわけではないのですが、距離感を間違えると最悪関係崩壊にも繋がりかねないので。まだそれぞれ見えない問題を抱えていそうな所が心配ではありますね。

 そう思いながら読み進めていたら、途中で予感を抱いていた通り、最後で赤間が改めてヤバい奴だと発覚しちゃったし。茂中に炎上被害を救われても、結局は赤間自身が歪んだ思いを抱えているのを変えられていない。果たして茂中はどう対処するのか。

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