SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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天使は炭酸しか飲まない2

[著者:丸深まろやか/イラスト:Nagu/電撃文庫]

 高校生恋愛お悩み相談請け負い役『天使』こと、主人公・明石伊緒の『相手の顔に触れると好きな人が読める』特殊能力について。改めて“使用条件の難易度が非常に高い”能力だなあ、と思ったりしました。

 同性ならまだしも、面識のない女子の顔に触れようとすればそりゃあね……と言う感じで、『天使』として秘密裏に活動する伊緒の能力使用的にも、物語中での使い所としても、その能力の扱いの難しさを実感させられました。

 それはさておき、今回は校内『三大美人』のひとり・御影冴華の恋愛を巡る騒動だったわけですが、その“掴み所のなさ”に最後の最後まで伊緒と同様に翻弄させられっ放しな印象でした。本当にねえ、ずっと「どういうこと?」と疑問符が付きまとってましたから。

 最後には「なるほどねえ」と全て納得の上でスッキリ、泥臭く粘り続けた伊緒の『信念を貫く』行動も素晴らしく良かったです。ただ、湊に関して言えば、ちょっと気が気でない結末だったかも? この辺の冴華の“感情”が今後どう出て来るか要注目でしょうかね。

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