［著者：空埜一樹／イラスト：伊吹のつ ／ＨＪ文庫］
「とっととくっつけや、おらぁ！」と、思いっきり背中を押しまくりたくなってしまいました。お互いに好き合っているのが、もうほほ完全に察せられているにもかかわらず、『疑似結婚』とか傍から見たら極めて意味不明な事をやっているもんだからね。
まあ、“そう簡単は行かない事情”を互いに持っているのは充分に把握しているんですけど、こうも相思相愛ぶりを見せられては黙っちゃいられない！ と言った具合。譲れない事情なのが分かっているので余計にじれったく、このリィドとレナの微妙な距離感から与える焦らし方の描写が巧いなあと感じました。
ただ、あまりにも焦らされ過ぎると我慢しきれなくなりそうで、これからその焦らし加減がどうなるかと気になっています。あと、魔王の配下という立場と『勇者覚醒』が絡んだシリアス寄りな方向へ話が傾くのかどうか、の辺りにも注目してみたいですね。
