SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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この日、『偽りの勇者』である俺は『真の勇者』である彼をパーティから追放した1

[著者:シノノメ公爵/イラスト:伊藤宗一 /HJ文庫]

 何故、主人公のフォイルに『偽りの勇者』なる“役割”が課せられたのか? 神に授かりしスキルと言われたら、もう受け取った側は抗う事なく受け入れるしかないわけで、そこにどうしようもなくやり切れない理不尽さは抱いてしまいましたよね。

 ただ、フォイルが勇者の地位を明け渡すまでに鍛え上げて来た卓越した戦闘能力は、『第二の人生』にそのまま引き継がれていたので、その辺りでちょっとは報われたかなあと言った印象です。

 おそらくフォイル自身は絶対に真の勇者こと親友のユウとの再会は望まないでしょうけど、いつかどこかで再会して魔王と戦う際に共闘……なんて展開になっらた胸熱なんですけどねえ。悲劇をひとりで背負ったのを目の当たりにしたので、やっぱりどうしてもフォイルには本当の意味で報われて欲しいですね。