[著者:髙橋炬燵/イラスト:カカオ・ランタン/電撃の新文芸]
主人公が好んでプレイしていた大作RPGの『チュートリアル(基本的な操作方法などを最初期に実践的に行うもの)の中ボス』と言う、超絶ザコキャラに何故か転生してしまう。
ザコ中ボス・清水凶一郎となった主人公が、ゲーム内で確実に死ぬ定めにある状態を覆すべく、リアルなゲーム世界で成り上がって行くお話。
凶一郎自身が死にたくないから、ではなく病魔の影響で余命短い姉を救う事が一番の目的となっている辺り、なかなか熱くさせてくれる展開じゃないですか。
一見チート無双っぽい雰囲気だけどちょっと違っていて、ゲームの知識や肉体改造などは、実は凶一郎自身の経験と必死な努力によって得たものなんですよね。
その結果として裏ボスのチートを使えるようになったのであって、この辺りは同系統の他作品とは一味違った独自の持ち味で見応えあったなあと感じました。