［著者：鴨志田一／イラスト：溝口ケージ／電撃文庫］
雑誌掲載分と書下ろしの短編集。これまでの話の中で、本編では語り切れなかった所をあれやこれやと拾い上げて盛り込んだような内容でした。ただの日常番外雑話とかではなく、本当に「これが見たかった」と思わせてくれるポイントを的確に突いてくれている辺りが実に良い具合で。
例えば仁と年上女性との付き合いの“本当の様子”とか、クリスマスイブに空太を誘うまでの七海の心情とか、本編で詳細が描かれなかった仁と美咲のクリスマスイブのさくら荘での出来事とか。
５巻でそれぞれの山場や修羅場を大体乗り越えた後なので、割と心穏やかに見てられましたけど、思い返すとなかなかに大変な時期だったよなあと。初々しい空太のさくら荘入寮の騒動も含めて、振り返りで貴重な裏側の話が色々と見られて満足でした。
