[著者:弥生翔太/イラスト:藤真拓哉/スーパーダッシュ文庫]★
第7回スーパーダッシュ小説新人賞『佳作』受賞作。
中二病全開。う〜ん……でもこれが歳相応の思考であり症状であると捉えてみれば、辛うじて「こういうもんなのかもねぇ」と見れなくもなかったけど。
ただまあ浩平の感情思考は、年齢に見合ったものよりも大分行き過ぎていたかも知れない。極めて特殊な肉体改造と成長過程を経た弊害なんだろうけど、こうも頻繁に内に篭り悶々と自嘲自虐を繰り返されると、彼の思考に触れてる方はきっついよなぁ。せめて外側に発散する術が自然と身に付いていれば、こうも浩平の思考に辟易させられる事もなかったんだろうけど。
あとは性格的なものもあるのかどうか。シアの存在が、浩平の少々痛々しい“内に篭って苦悩する症状”を少しでも和らげてくれたらいいんだけどね。対抗馬な存在の愛海との関係は、ハッキリと描写不足で不満だった。そこんとこも色々もっと詳しく知りたい。