SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。6.5

[著者:渡航/イラスト:ぽんかん(8)/小学館 ガガガ文庫]★★

体育祭
 文化祭と修学旅行のエピソード。悪い意味で文化祭の影響を引き摺るような内容。立ち振る舞いを誤ったままの相模南が主役? ヒロイン? 良くも悪くも最も際立つような扱いで、まあ何にしてもしんどい展開でした。

よくあるお悩み解決の筈が……
 どうしてここまで拗れるんだ。本来なら学校全体で楽しく盛り上がる行事の筈なのに。助けてはちまーん! 相変わらず学校行事が開催される度に、こんな面倒臭い事を繰り返している。そしてこの頃から当たり前のように八幡は目立たずに介入してしまい、しれっと悪役を演じて解決へと導いてしまってるんだよなあ。

発端
 そもそも命令下した平塚先生のせいなのでは……まあいいか。奉仕部のお悩み相談としては、一応解決したのかなあ? 相模の件や、八幡のクラスの雰囲気は改善されたようだけど、まだ完全に風通しが良くなったとは言えないのかも知れない。

ぼーなすとらっく
 9巻で物凄く難儀したクリスマスイベント、その解決後の奉仕部を中心としたクリスマスイベント。苦行を乗り越えたご褒美的な。八幡にとっても。読み手にとっても? ホントにね、涙が出る程に尊い日常。こんな風に穏やかに続いて行けばいいのに。 

既刊感想:7.5

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。9

[著者:渡航/イラスト:ぽんかん(8)/小学館 ガガガ文庫]★★★

クリスマスイベント
 雪乃の真意を見誤った、かどうかは明確には語られてないんだけど。そんな状態で奉仕部内部がぎくしゃくしたまま、一色いろはからの依頼を受ける事に。彼女を生徒会長に後押しした責任があるとは言え、八幡のその選択と行為は雪乃との関係を更に悪くしてしまうんじゃないのかなあ。

人手、お金、時間
 毎度の如く、そこに横たわる人間関係が問題で不足してしまうもの。そして一度向き合ったら逃れる事を拒絶する八幡は、同じようにして苦行を繰り返してしまう。ぼっちを自称するなら隅っこで関わり持たずジッとしてればいいのに……といつも思ってしまう。でも八幡の性格と周囲の存在が、そうするのを許してくれない。

“本物”が欲しい
 八幡、雪乃、結衣。互いに本音を剥き出しでぶつかり合い、そんな中で珍しく八幡が心の底から本気で吐露した言葉。正直な所、八幡自身でも感情の真意を掴めず持て余し気味なので、読んでいるこっちもよく分かんなくなってきてる部分もある。あえて意図的にそう描いている風にも見えたりするのだけど……。

戻ったかも知れないあの頃の空気
 言わなきゃ分からない。言っても分からない。でも、言ってみた方が分かるかも知れない。多分、そんな落ち着き方。結論はまだ出ていないと思う。“元の鞘に収まった”と断言は出来ないけれど、それでも前から引き摺ってた最悪からは大分マシになって心底ホッとしました。

既刊感想:7.5

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。8

[著者:渡航/イラスト:ぽんかん(8)/小学館 ガガガ文庫]★★

生徒会選挙
 勝手に会長に立候補させられた1年・一色いろはを“落選させる”、と言う奉仕部にもたらされた新たな依頼。そんな無茶な……が第一印象。現生徒会長と教師がそろい踏みで、いち部活動に泣き付くのか。そんな事したら、また八幡が自傷行為的な方向に突っ走ってしまうんじゃないだろうか?

迷子の思考
 修学旅行の土壇場で八幡が仕掛けた一件から、雪乃と結衣との関係が気まずいままで案件解決へ強制突入。八幡と雪乃、互いに相手のやり方が受け入れられないままの別行動で、当初の目的を見失いがちに迷走状態に入ってしまっていたか。本当に、明確な考え方や方向性と言うものを、読んでいるこっちも途中で見失いそうだったから。

おそらく想定していた着地点
 でも、最後のこれは……心の裏読みを得意(習性?)とする八幡が、雪乃の本心を読み切れなかった、見誤ったって事なのかなあ。決して後味の悪い結末ではない筈なのに、この薄ら寒い居心地の悪さは何なんだろう? ハッキリ「これだ」と指摘出来ないので余計に質が悪い。こんなのをまた次に引き摺るのか……。

既刊感想:7.5

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。7.5

[著者:渡航/イラスト:ぽんかん(8)/小学館 ガガガ文庫]★★

千葉県横断お悩み相談メール
 と、題して奉仕部が様々なお悩みを解決して行く短編集。しょーもない内容から面倒臭い内容まで、割と真面目に考えて返答しています。しかし本名隠してPN顔使用してる癖に、ことごとく顔見知りだと分かってしまう。PNの意味とは?

材木座
 本編では居場所を失いつつあるような気がしてならないが、短編集ではめちゃくちゃ存在感を発揮して、妙に活き活きと八幡に絡んでいて面白かった。しかし完全にネタキャラ扱いで、本編だと更に出番を減らされそうで……。

平塚先生
 結婚したくて頑張っても頑張っても結婚できない女……と言うキャラ設定を開き直って演じてるんじゃないのか? と疑いたくなる程。イイ女だと思うんだけど。八幡の言葉を借りて「誰か貰ってやってくれ(切実に)」。

既刊感想:

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。7

[著者:渡航/イラスト:ぽんかん(8)/小学館 ガガガ文庫]★★★

修学旅行
 またぼっち野郎には胃の痛くなりそうなイベントか……と、思ってたけど。八幡がその状況に慣れ切ってるのか、あとは葉山や三浦ら案外リア充グループと結衣を通じで関りを持っているからか、あんまり居心地悪い疎外感ってのは抱かなかったかなあ。その辺りの感覚は夏休みイベントや文化祭の時と同様で。

意味深で思わせ振りな人達
 葉山と海老名さん。そう言えば葉山って、表面上は完璧に見えても内面で色々抱え込んでいる素振りがあって、八幡に対して煮え切らない自分を自覚しつつ感情を剥き出しにするシーンが度々見られんですよね。葉山についてはいずれ掘り下げる時が来るのかな。

そして比企谷八幡は介入する
 今回もまた。八幡を知る人と知らない人、関わり方が深い人と浅い人、その違いによって“悪手”にも見えれば“救い”にもなる。ただ、こんなやり方を続けていると、雪乃や結衣と関係さえ変化して崩壊してしまうのでは……と危惧感は増すばかり。

ぼーなすとらっく!
 6巻本編直後の八幡と仲間内での打ち上げのエピソード。今回の本編終盤が大分精神的に来る内容だったもんで、この和気藹々な様子で気持ちが和んで何かホッとした。見知った集まりだと結構楽しめてるじゃないか、と八幡を見て思った。

既刊感想: