SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

史上最強の魔法剣士、Fランク冒険者に転生する2  ~剣聖と魔帝、2つの前世を持った男の英雄譚~

[著者:柑橘ゆすら/イラスト:青乃下/ダッシュエックス文庫]★★

心配事はマンネリ感
 これだけお手軽サクサクだと、どうしてもパターン化されてちょっと物足りなくなってしまうのは仕方の無い所なのか。まあ2巻目だし、ユーリが周囲とズレた感覚で無自覚にチート無双やってるのも毎度の事だし。主人公のチート無双をただただ気楽に堪能するのみ、と割り切ってしまうべきなのか。

安定を貫いて欲しいが刺激も欲しい
 色々考えてもやもやしちゃうと、折角ストレスフリーを掲げてるのに、余計な所で読みながらストレス溜め込んじゃいそうだし。とは言え、何か新しい刺激がないといずれは飽きが来てしまう。そこも承知の上で、あえてサクサク感にこだわっていそうな所もありますけどね。次にユーリの無双をどんな形で見せてくれるか、気になる所です。

既刊感想:

史上最強の魔法剣士、Fランク冒険者に転生する  ~剣聖と魔帝、2つの前世を持った男の英雄譚~

[著者:柑橘ゆすら/イラスト:青乃下/ダッシュエックス文庫]★★

最強チート主人公は自分の為に生きたい
 前々々世が日本の三十代サラリーマン、前々世が魔法を極めた世界最強の『魔帝』、前世が剣を極めた世界最強の『剣聖』、そして過去前世の全ての知識と潜在能力を持ち合わせて転生した現世に至る。

単純明快さが心地良い
 とにかく物凄く分かり易い主人公チート無双。あとがきに『単純明快な主人公の強さ』と『ストレスフリーな物語』を意識して描いた、と書かれていましたが、まさに狙い通りの内容だったと思います。

お手軽さが強み
 ユーリは現世での自分の規格外の強さを理解していない無自覚系の主人公。周囲の反応が不思議で仕方がなく、ズレた解釈をしてしまう所が面白い。物語の展開はあっさり目ですが、軽快でテンポ良く主人公無双を楽しく堪能出来る所が良いですね。

幸せなポーションライフを

[著者:空野進/イラスト:三つ葉ちょこ/ダッシュエックス文庫]★

ポーション作成系チート
 いわゆるチート能力と呼ばれる部類の中でも、この主人公レフィの『ポーション作成能力』は超絶特大なチート。何せレフィが望んだ能力付与のポーションを何でも生み出せるんだから。本当に誇張なく文字通り『何でも』です。今の所、作成失敗も無ければ作成不可能な要素も無い。恐るべきチート。

とても穏便を望む行為には見えない
 ただ、事の重大さをレフィ自身は理解してるんだかしてないんだか。何度「そんな大っぴらに目立つような使い方してるんじゃないよ!」と言いたくなった事か。穏便に暮らしたそうにしてるけど、そんなほいほい安易にチート使用してたら無理でしょ。

万能感はあるが無敵ではない
 闇討ち不意打ちに弱そうだし、自由を奪われたら何も出来ないし、調子に乗って落とし穴にはまらなければ良いけど……。

かくりよ神獣紀 異世界で、神様のお医者さんはじめます。

[著者:糸森環/イラスト:Izumi/角川ビーンズ文庫]★★

『後回し』
 八重の『自分は常にちょっとだけ“後回し”にされている』と言う、前世からずっと引き摺っている心の底に沈むもやもやが妙に印象に残る。

前世と現世の感情の交錯
 で、亜雷とのやり取りを見ていて、実は八重の方が自身の言いたい事=本音を出すのを『後回しにしている』のでは? だから巡り巡って後回しにされる、と言う思い込みに縛られてしまうのでは? ……と、話が進むに連れて、八重が怪異を治療する『医者』として頼られる程に苦悩するシーンが増えて行ったので、色々考えさせられてしまいましたね。

全てを明かせる関係には至っていないけれども
 まだ八重が言いたい事は全部言えてないし、亜雷に言って欲しい事も全部は言って貰えない。信用が満ち足りて全部が埋まる関係性こそが目指すべき所、なのでしょうかね。

西野 ~学内カースト最下位にして異能世界最強の少年~ 8

[著者:ぶんころり/イラスト:またのんき▼/MF文庫J]★★★

竹内君は終わらない
 ここへ来て、とうとう竹内君の「ローズちゃんとヤった」発言の嘘がローズ本人にバレてしまう。はい竹内君終了のお知らせ……かと思いきや、まさかの竹内君『一般人辞めさせられました』展開。

竹内君覚醒
 いや、竹内君って常にフツメン西野のかませ犬っぽくて、窮地に陥っては死亡フラグ立ててた筈なのに、いきなり存在感が跳ね上がりましたね。自分の身にさえ『非現実』が振り掛かったのに、心が折れないのは本当に強い。初めて彼に凄味を感じました。

ローズちゃん、フツメンを落とす絶好のチャンス到来
 一方フツメン。肝心な場面をシニカル出して台無しにする所は相変わらずですが、ローズが実は処女だと分かって対応に変化が出たのは面白い。二人の間の空気がこんな和やかなの初めて見ましたよ。

既刊感想: