SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

無職の最強賢者 ~ジョブが得られず追放されたが、ゲームの知識で異世界最強~1

[著者:可換環/イラスト:風花風花/Mノベルス]

 自分が住む世界が現実だと思っていた所、『前世でプレイしていたゲームの中に転生した世界だった』、と言う事実を主人公のジェイドが思い出した所からが物語の始まり。

 無能ジョブ『ノービス(どのジョブにもなれない)』に転職したせいで、クズな父親に一方的に家を追い出されるも、実は超有能ジョブだった『追放ざまぁ系』なお話。

 ジェイドのノービス特性は『特定のジョブになれない=ジョブの特性に縛られないし固定されない=どんなジョブスキルでも習得可能』です。しかも、前世で相当やり込んでいたゲーム知識も豊富で、同様の仕様であるこの世界でも問題なく通用する。

 もう既に無敵状態なんですけど……ジェイドの成長以外で他に見所を挙げるなら、彼が助けたジーナとの交流などでしょうか。役割が違っていて、普段は離れて行動しているので、今度二人で過ごす時間なども見てみたいですね。

Sランクパーティから解雇された【呪具師】1 ~『呪いのアイテム』しか作れませんが、その性能はアーティファクト級なり……!~

[著者:LA軍/イラスト:西ノ田/HJノベルス]

 『物凄く強い武器・防具・アイテムなんだけど、装備すると呪われてしまう』と言うのを聞いて、ドラクエIIIあたりを思い浮かべていたら、やっぱりその辺が発想の元だったのか、とあとがきで知って思わずニヤリとなりました。

 そう言った、『超強力だけど、もれなく呪われる』アイテム全般を作成出来るスキルを持つ主人公ゲイル。確かに使い勝手が悪過ぎるので、お約束のように他のパーティメンバーどもはクズ揃いだったけど、追放されても仕方なかったのか?

 ……と思いきや、ちゃんと手軽に『解呪』出来る手段を、ゲイル自身が用意したりアイテムに仕込んだりしている。なので、やはり超強くて超有能で、追い出した側が雑魚クズだったわけですね。

 あとは、購入したアイテムに命を救われた王女がゲイルの行方を必死に捜索してるっぽいですが、もう彼は拠点を別の場所に移してるので、交わることもなさそうな感じですが……今後どんな展開になるでしょうね。

のんべんだらりな転生者3 ~貧乏農家を満喫す~

[著者:咲く桜/イラスト:藻/Mノベルス]

 王都での魔物大量急襲騒動の続き。黒幕の正体と意図が遂に発覚、アウルとルナ、ヨミ二人メイドが中心となり騒動の決着へと向かう展開。黒幕の正体はちょっと間違い易い方へと誘導されていたので、うまく捻りが入ってるなあと思わされました。

 直前までヒントらしき描写も少なかった気がするので、意外と言えば意外だったかも。結局その黒幕も『駒』に過ぎず、更に後ろの真の黒幕までは分かりませんでしたが。

 一時はアウルの前に度々現れる褐色の子供・テンドが黒幕かと思ってましたが、どうも違っていたようで。今の所は存在自体が謎で、分かっているのはアウルよりも桁違いに強い事と、敵か味方かは不明ながらアウルの事は結構気に入っている事くらいかな?

 この子供の存在も含め、何となく初期の『のんびり農家』とは大分物語の雰囲気が変わって来ているような気もします。話のスケールが割と世界の根幹規模で大きくなりつつあるような……考え過ぎでしょうかね。

既刊感想:

断罪された悪役令嬢は、逆行して完璧な悪女を目指す2

[著者:楢山幕府/イラスト:えびすし/TOブックス]

 前回、クラウディアが散々手を焼かされた極悪義妹の姿は、影も形もありませんでした。今後話が進めばあるいは状況がどうなるか分かりませんが、とりあえずは完全退場したと捉えてもいいようで、悩みの種が再浮上しなくてちょっとホッと出来ました。

 今回は、隣国バーリ王国の王位継承騒動の火種が、クラウディアとハーランド王国に飛び火してしまうと言った内容でした。加えて、バーリ王国の王弟殿下ラウルが、前世で娼婦だったクラウディアの常連客だった因縁付き。ラウルの王位と敵国の思惑と陰謀など絡み合いながら、クラウディア自ら積極的に介入して行く事になります。

 クラウディアのこの行為に黙っていられないのが、自国の王太子殿下で彼女を心から愛しているシルヴェスター様。もうクラウディアが婚約者としてほぼ確定的なのが分かっているせいか、我慢し切れない猛アタックの連続な積極性がもの凄かったですね。

 あくまで仮なので、まだ大っぴらにいちゃいちゃ出来ないもどかしさも、特にクラウディアの方が抱いていたり。まあシル様の欲望が爆発する前にさっさと決まって欲しいもんですが、まだ少しおあずけ喰らいそうな感じでしたね。

既刊感想:

のんべんだらりな転生者2 ~貧乏農家を満喫す~

[著者:咲く桜/イラスト:藻/Mノベルス]

 やっぱりなあ、アウルってどう見ても言動や態度や強さが10歳男児じゃないんだよなあ。関わる人達も、もっとあからさまに怪しんだり疑問視してもいいんじゃないか? うーん……世界創生神から選ばれた存在として、なんか他者の目から見て気にならないような力でも働いてるんでしょうかね。

 どうやってもアウルの言動などから頭の中で10歳男児がイメージ出来なくて、ずっと戸惑いを抱えてしまっていました。ただ、前巻が5~6歳児だった事を思い返して、これでも年齢と中身の差異は僅かに縮まったのかなあ、と感じたりもしました。

 と言うわけで王都滞在編。途中からのんべんだらりと貧乏農家を満喫する状況じゃなくなってました。どうも王族関係の問題に巻き込まれてしまったぽいです。謎の人物の陰謀がどのようなものなのか、そして王城に向かうアウルにどんな影響を及ぼすのか。状況がハッキリしない手探り状態は続き、緊張感も更に増して行きそうです。

既刊感想: