[著者:七烏未奏/イラスト:うなさか/講談社ラノベ文庫]
悠が『前へ進む事』に待ったをかけているのは、亡くなった元恋人の怜子の存在である、と言う事を心底見せ付けられる内容でした。あえて悪い言い方をすると、『呪縛』みたいなもんでしょうかね。
残された側=悠の想いが、未だに死者=怜子に引っ張られていると、そこはもう現在の本命=心愛にとってはどうにもならないわけなんですよねえ。
それでも、かなり払拭出来ている様には見えていたんですけど。ここへ来て、怜子とそっくりな新キャラ・玲香の登場ですよ。結局『他人の空似』で、怜子と全く関係なかったわけですが、この子も随分と悠と心愛の感情を揺さぶりまくってくれたなあ。
結果的には、玲香の存在が悠と心愛の関係を後押しする切っ掛けになってくれたのかな? 少なくとも、次は悠の足枷となっていた『過去の呪縛』を気にする事なく、二人の関係を追って行けそうです。
既刊感想:1
失恋後、険悪だった幼なじみが砂糖菓子みたいに甘い2 〜七夕のち幻影〜
posted with ヨメレバ
七烏未 奏/うなさか 講談社 2021年06月02日頃