SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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空ノ鐘の響く惑星で3

[著者:渡瀬草一郎/イラスト:岩崎美奈子/電撃文庫]

 アルセイフ動乱の真っ只中で、フェリオ対レージクの構図が出来上がりつつある展開。今回のフェリオの行動は、積極的だったか迂闊だったかを問われると、非常に難しいバランスだったように思います。

 何せフェリオの方は、先手先手で行動を起こさなければ、どんどんレージクの意のままに進行してしまう危惧を抱いている。時間が経てば経つだけ不利になる状況で、危険を冒しての行動も仕方なしといった所だったでしょうかね。

 フェリオの要人救出から反旗を翻す思惑と、逆にその行動を利用しようと画策するレージクとの衝突。味方と敵とで様々な思惑が絡み合い、状況も目まぐるしく二転三転する、非常に見応えのある展開でした。

 あとは、未だ舞台裏に控えている来訪者達の存在、彼らと神殿騎士との接触、フェリオの出生に何か秘密があるらしい事、などが現状で特に気になっている所です。

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