［著者：日向夏／イラスト：しのとうこ／ヒーロー文庫］
前巻からの続きで、里樹妃に仕向けられる嫌がらせみたいな悪意の行方と、猫猫の行く先々で気配が感じられる『白娘々』なる怪しげな存在の謎についてなど。
今更気づいたんですが、この物語って猫猫に『謎解き』をさせたがっている？ まあその辺りが個人的には微妙と言うか、一つ一つは興味を引かれるんですが、収束の仕方がイマイチに感じられるんですよね。
「じゃあ結局今回の騒動の根本は何だったの？」みたいな。見失いがちになるのは読み込み不足だ、と指摘されればそれまでですが……。特に『白娘々』については何となく曖昧でぼやけた手応えで「ううむ……」って具合でした。
一方で、里樹妃の処遇と馬閃との関係、それと猫猫と任氏の関係はどストレートに分かり易かったので、それはニヤニヤ出来て良かったなあと思いました。
