SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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竜の姫ブリュンヒルド

[著者:東崎惟子/イラスト:あおあそ/電撃文庫]

 シリーズ第2巻。前の話は忘れていても過去編だから割と大丈夫でした。自分でネタバレ回避的な感想を書いてたので、前巻のそれを見返しても「内容をよく思い出せんなあ」と頭抱えつつ、でも関連性は充分あるに決まってるのでちょっと損をしてたかも……と考えつつ「まあいいか」的な感じで触れてました。

 それはさておき本編について。絶望を見た後に、救いを手に入れる直前で、また絶望を味わいながら、再び希望を手にしかけて、また絶望を味わう……みたいな。一度足を踏み入れた底なし沼から、奇跡的にはい上がってもはい上がってもまた沈んで行くような、そう言ったどうにもならない悲劇を突き付けられたような感じでした。

 ブリュンヒルドが最期に救われたのかどうかを考えると、その答えを出すのは非常に難しい所で。ただ、己がやるべき事を経て、後悔を残さなかった(ように見えていた)と言う意味では、救われたのかな……と思いたくなりました。

既刊感想:竜殺しのブリュンヒルド