SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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おかしな転生XX スイーツは春を告げる

[著者:古流望/イラスト:珠梨やすゆき/TOブックス]

 遠征の続き。実は神王国には、遠方の『共和国』との接触からの友好関係を結ぼうとする目的が裏側にあった、と言う事情が判明。

 周囲が敵対関係に囲まれている状況なので、その更に向こう側の勢力と手を組んで、窮地に立っても挟み撃ちに出来る下地を作っておきたい神王国側の思惑、らしいです。

 要するに、『国同士の政治的駆け引き』が大きく絡んだ遠征だったわけですね。ペイスの立場としては、表向きは第一王子の意向に従うしかなく、しかしながら裏側では『モルテールン家の利益』を最大限に目論んだ動きを見せる辺り、さすが抜かりがないなと言った印象。

 結局は『収納魔法の転写』を目当てに共和国のお偉いさんをモルテールン領に招いたわけですが、面倒事が起きなければ良いけれど……。

 あと今回大きな出来事として、曖昧になっていたマルクとルミの関係にようやく決着が付いた所でホッとひと安心。二人ともおめでとう!

既刊感想:『おかしな転生』感想一覧