SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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おかしな転生XXII 蜜蝋は未来を照らす

[著者:古流望/イラスト:珠梨やすゆき/TOブックス]

 ジョゼの懐妊によって、まだ生まれてもいない子供の(男児を想定した)婚姻話が火種になって騒動に勃発。

 「生まれてない子はいい迷惑だな……」「女の子だったらどうすんだ?」と先走り過ぎな連中への呆れと共に、でもこの物語の貴族社会はそれが常識なんだろうなあ、と思わされるものでもありました。

 相変わらずレーテシュ伯が割り込んでくる辺り、何故か妙に毎度イラっとさせられるんですけど、それもペイスが奇策でやり込めてしまうので結果はスッキリ気分で済ませられます。

 この貴族同士の面倒臭いやり取りを、今まさに自分の領地で進めている『魔の森開拓』の利益にまんまと繋げてしまうペイスには、もう何と言うかこっちも呆れ気味に「すげえな……」と漏らすしかなかったです。

既刊感想:『おかしな転生』感想一覧