[著者:琴平稜/原案・監修:美紅/イラスト:桑島黎音/富士見ファンタジア文庫]
優夜への好意が絡んで暴走した時だけ、どうやらレクシアのウザさが鼻に付いてしまうらしい。本編でどうしようもなかった短所が、ここではことごとく反転して長所に変化している点は見事と言うしかない。
本編で人の話を聞かない身勝手なわがままが周囲(特に優夜)を困惑させている一方で、こちらは根拠のない自信に満ちた即断即決と即行動が、もの凄く頼もしくルナやティトを引っ張ってくれているように映るから不思議なもんです。
レクシアにもチートな能力はあるにせよ、本人にも自由自在と言うわけにはいかないので、いざと言う時のチート加減がまた絶妙に良い感じなんですよね。
ルナやティトとの道中のやり取りは楽しく、イリスやウサギ師匠がゲストで登場しているのも嬉しい所で、基本一冊完結のレクシア世直し物語としても分かり易くてとても面白い。次の展開にも期待が高まります。