[著者:米澤穂信/新潮社]
『大どんでん返し! 5連発』とか言う帯の文句に釣られた結果、「帯の文句は鵜呑みにするもんじゃない」と言う教訓を得ました(そこから勝手に中身を想像したのはこっちなので、鵜呑みにするなにもないわけですけど)。
個人的に頭に浮かんでいた“大どんでん返し”のイメージは『どーーーん!』ってやつでしたが、実際に読んで受けた印象は『しーーーん……』でした。意表を突く結末と言われたら確かにそうで。
ただ、派手にひっくり返すのではなくて、どれも地味にドン引きさせるような幕引きの仕方だったかなと。まあ事前の想像と違っていたと言うだけの事で、結局は物語の展開や結末の“おぞましさ”にどっぷり浸かっていたと言うわけですけどね。