[著者:賀東招二/イラスト:四季童子/富士見ファンタジア文庫]
長編では『ミスリル対アマルガム』の構図で広い規模のお話をやっていた為、あまり描かれる事のなかった、個人の事情やASの詳細や整備の事情などを掘り下げたエピソードによる短編集。
長編の合間の出来事だそうで、全部終わってから読んでみると、サックスさんの話とかは「ああ……」って気持ちだったんですけどね。そう言えばASの仕組みや整備内容については、長編であまり詳しく見せる機会もなかったもかなあと。その辺り、整備責任のサックスから見たASの扱いの大変さを描いた内容はなかなか興味深いものでした。
『マオのくんれん』は、まあ著者の方もあとがきで述べているように『趣味全壊』な内容でしたが、よくここまで詳細まで考え抜かれているなあと、さっぱり理解出来ないながら感心してしまいました。
テッサの温泉旅行のは、あれは短編集のノリだったんでしょうかね。まだ読んでないので詳しくは分かりませんが、シリアス重めな長編とは全く雰囲気が異なっていて新鮮な感じでしたかねえ。