SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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エロマンガ先生2 妹と世界で一番面白い小説

[著者:伏見つかさ/イラスト:かんざきひろ/電撃文庫]

 着物少女=千寿ムラマサでしょ? って読み手に思わせようと誘導されてるような気がしたので、「多分そうなんだろうなあ」と書き手の意図に乗ってみた。その結果、誘導も何もごく当たり前のようにあっさりその事実が判明して、実はその後のマサムネとのやり取りの方が本題だったと言うわけで。

 その二人(とエルフ先生と狭霧を交えて)の会話の中で、『自分にとっての最高の作品』に関する部分は、フィクションながら“本好き”にとってなかなかに熱く胸に突き刺さるものがありました。だから、ムラマサ先輩の鬼気迫る感情的な本音の吐き出しは、めちゃくちゃ来るものがあって凄く良かったなあって感じでした。

 しかしムラマサ先輩、マサムネへの『告白』があまりにどストレート過ぎて、この辺もなんか「すげーなあ」と凄味を思えてしまいました。即答でキッパリ返事はしたものの(マサムネ偉い!)、同業として関係は続いて行くわけで、互いにどんな気持ちで接して行く事になるんでしょうかねえ。