SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

なぜ、勉強オタクが異能戦でもトップを独走できるのか?3

[著者:霜野おつかい/イラスト:はくり/GA文庫]★★

 学斗の異能力に関する衝撃の事実。彼自身でなく
ても「ええーっ!?」ってなりますよそりゃあ。何せ
これまで、“覚者としての能力値は低いけれどもそ
れを学力知識で補い強者を凌駕する”を微塵も疑う
事無く信じていたのに、根底から事実を覆されたわ
けですからねえ。「それなら今までの不可思議な強
さにも納得」と「ここに来て真っ向否定って、そり
ゃないよ~」が拮抗して何とも複雑な気分でした。
 劣等を跳ね除ける努力の人から、急に反則染みた
異能力持ちになってしまって、その辺も戸惑いの要
因だったわけですが。ただ、異能力を活かすも殺す
も学力知識の豊富さがモノを言う所は変わっていな
かったので、何とか受け入れる事は出来たかなあ。

既刊感想:

なぜ、勉強オタクが異能戦でもトップを独走できるのか?2

[著者:霜野おつかい/イラスト:はくり/GA文庫]★★

なぜ、勉強オタクが異能戦でもトップを独走できるのか?2 (GA文庫)

なぜ、勉強オタクが異能戦でもトップを独走できるのか?2 (GA文庫)

 学斗からすれば、今回の一件は単に運悪く巻き込
まれただけで、積極的に直接深く関わるようなもの
ではなくて。結局成り行きで引き摺り込まれてしま
いましたが、そもそも最初から乗り気じゃなかった
からか、学斗の勉強能力で敵対者を圧倒的に駆逐す
る要素が割と控え目だったような気もしました。
 その豊富過ぎる知識量で、天音や胡久里や新キャ
ラの尊などを唖然とさせ困惑させたりしているのは
相変わらずでしたけど。ただ、今回は前に立つより
も、どちらかと言えば胡久里のトラウマ克服の助力
として、サポートに徹していた部分もありましたか
らね。この件はiの事も含め引き続くようなので、
学斗の変人ぶりは次で本領発揮してくれたらなと。

既刊感想:

たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語4

[著者:サトウとシオ/イラスト:和狸ナオGA文庫]★★

 どうしてもロイド無双で緊張感がお気楽ムードに
変換されてしまうばかりでしたが、今回は事件の根
幹に“ラストダンジョン前の村”ことコンロン村が
深く関わっていたからか、シリーズ史上最も緊張感
に包まれた内容だったのではないかと。何せあのロ
イドが軽度ながら手傷を負わされていましたから。
 いや、ロイドの自信の持てない無自覚無双を見て
いて、普通に戦ってダメージ受けてるのがどれだけ
の衝撃だった事か。相手がコンロン村関係者の差し
金とは言え、そりゃもう大事件だったわけですよ。
 ソウやショウマは何か目論んでいるようで、それ
をアルカが阻止しようしている状況か。さすがのロ
イドも今度は無双であっさりとは行かないかも。

既刊感想:

たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語3

[著者:サトウとシオ/イラスト:和狸ナオGA文庫]★★

 前巻で噴出した不満は相変わらずで、どうしても
物語の雰囲気にそぐわないのが見過ごせなくて。何
とかならんもんかと思っていたのですが、これはも
う癖みたいなものと割り切るか受け流すしかないの
かも。慣れれば鼻に付かなくもなるのかなあ……。
 まあそれはさておき。ロイドの無自覚無双の相変
わらずでしたが、今回は脇を固める人達の存在感も
際立っていたので、それ程ロイドの強さ一辺倒では
なかったと思います。とりわけリホ、セレン、アラ
ン、メナ&フィロ姉妹辺りは、ロイドに劣らず充分
に見せ場があって良かったですね。終盤のトレント
討伐に関しては、最後は無自覚ロイドが締めたもの
の、珍しく彼の無双抜きの戦闘が印象的でした。

既刊感想:

ラブノート 俺だけが知っているヒロインルートの攻略法

[著者:藤井論理/イラスト:富士フジノ/角川スニーカー文庫]★

 途中から何をやってるのか良く分からなくなって
しまいました。おそらく柚葉の存在が唐突に認識さ
れなくなった辺りから。物語改変から始まり、時間
跳躍による未来からの介入、幾つものルート分岐、
などなど。後半一挙に押し寄せてきた感がありまし
て、それぞれの要素は面白くなりそうな手応えもあ
ったものの、詰め込み過ぎて捌き切れなくて、結果
的に粗雑に仕上がってしまったような印象でした。
 好みから離れていたとしても、ちょっとこの急展
開には付いて行けませんでした。読み終えてなお柚
葉の事を理解出来た気になれないんですよね。ノー
トに書いた通りに物語が改変されて、それに光成が
翻弄される序盤のノリのままが良かったのになあ。