SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

放課後の図書室でお淑やかな彼女の譲れないラブコメ

[著者:九曜/イラスト:フライ/ファミ通文庫]★★

真壁静流の『欠陥』
 「僕に恋愛は向いていない」とか言っちゃう系主人公。自己陶酔型にも見えてしまうんで、時にスカした態度(っぽく感じる)辺りが鼻に付く事もあり。一応、静流を擁護する為に述べるなら、とある『精神的欠陥』を抱えているせいで、そうなってしまっている。好意を寄せる近しい先輩、義姉になった先輩、二人の女子が密接に関係していながら、なかなか恋愛感情に発展しないのは、その辺りが原因。

分からない自己感情
 静流の『欠陥』とは。常に自分を客観視し過ぎるせいで、その感情が『本心』か、相手が望んだ最適に合わせた『作為』か、彼自身で全く判断出来ない事。改善は半ば諦めている節がある。そこが変化して行けば、物語も新たな動きを見せてくれるのかも。