SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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お見合いしたくなかったので、無理難題な条件をつけたら同級生が来た件について

[著者:桜木桜/イラスト:clear/角川スニーカー文庫]

時間を掛けてゆっくり距離を縮めて行く
 身内の過剰な『見合いのススメ』に、心底ウンザリしていた由弦と愛理沙。偶然見合いの場で出逢った二人は、偽の『お付き合い』関係を装う事で、身内のしつこい見合い話を回避しようとするが……。

 一冊使っても、まだ由弦と愛理沙に恋愛感情の芽生えすらほとんど見られない。大分じっくり時間を掛けて、二人の仲を描いているような印象でした。

 あとがきで言われていたように、完全に一対一の恋愛。今の所、特定個人の横槍は男女ともに一切無いので、その点では心穏やかに安心して二人の様子を眺めていられます。問題があるとすれば、愛理沙の現在の家庭環境。かなり難儀な雰囲気で、由弦もいずれ向き合わなければならないかも知れません。