SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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転校先の清楚可憐な美少女が、昔男子と思って一緒に遊んだ幼馴染だった件2

[著者:雲雀湯/イラスト:シソ/角川スニーカー文庫]

 男の子だと思っていた少女との関係が、田舎育ちの幼少期のイメージから徐々に変化しつつある。隼人も春希も互いにそんな空気を感じながら、気持ちの抱き方に戸惑いを覚え、具体的な解決策も見出せず、説明のつかないもやもやを胸に抱えて行く。

 何と言っても今回は、この隼人と春希のもどかしい空気感の描き方が素晴らしかったですね。二人を追っている側は結構じれったさも感じてたんですけど。でも、受け入れられずに戸惑っている姿もまた良いんだよなあ、とか昔の関係性をなかなか変えられない気持ちも分かるなあ、って感じでしたよね。

 二人の関係性以外では、やっぱりみなもの祖父の件も含めて家族環境の事が気になったかな。それれぞれの付き合いの中で、今後何か影響を及ぼす事態になるのかどうか。既に多少の問題は出ているし、特に春希と母親の関係については不安な面もありますね。

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