SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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転生少女はまず一歩からはじめたい2 ~魔物がいるとか聞いてない!~

[著者:カヤ/イラスト:那流/MFブックス]

 「ネリー=ネフェルタリだと誰も気づかんのかーい!」ってツッコミ入れたくなりました。あと「魔の山に残された少女=サラだと誰も気づかんのかーい!」とか。勘のいい人ならあるいは……とか期待してた時もあったんですけどね。

 まあでも、そもそも事前情報がサラとネリーの本質からかけ離れていたので、そこから察するのも無理があったのかも知れない。待ち人を切望するサラと、町人たちの行動が全く噛み合ってなくて、結構歯がゆい思いをさせられました。「探してる少女はいつもすぐ近くにいるサラの事だよ!」「ネフェルタリがサラの言ってるネリーだよ!」みたいな。

 状況を追っているこっちは当然把握してるもんで、的外れな事やってる町人たちにズバリ答えを言ってやりたい、と言う衝動に何度も駆られました。このまますれ違いみたくもどかしい状況が続くんかなあ、と半ば諦めにも似た気持ちを抱いていました。サラはネリーが居なくとも逞しく生きているし、アレンやギルドのヴィンスを始め頼れる人達も近くに何人も居るし。

 しばらくは、サラの日々の生活と経験と成長を追う内容で進んで行くのかなと。でも、その辺りの予想は、終盤良い意味で裏切られました。この先の展開を色々と考えてしまうのですが、とりあえず更にひとこと「良かったね」と言ってあげたくなりました。

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