SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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魔術士オーフェンはぐれ旅 新装版1

[著者:秋田禎信/イラスト:草河遊也/TOブックス]

 気になってたけどほとんど読んでなかったシリーズ。

・我が呼び声に応えよ獣(富士見ファンタジア文庫版 第1巻)

 すべての始まり。『魔術士』オーフェンと、『牙の塔』との関係、姉弟子アザリーとの因縁、長らく旅を共にするであろうクリーオウとマジクとの出会い、これまでもこれからもひたすら続くであろうボルカン、ドーチン地人兄弟との腐れ縁、など。

 オーフェンにとって、いきなり『ラスボス』感あふれる存在と関係している事も大きな特徴。過去の因縁が容赦なく襲い掛かって来る、みたいな終盤でのクライマックス感と幕切れの意外性は特に印象に残るものでした。オーフェンが彼女の素性を追う、とは明言してないですが、いずれ再び向き合う事にもなるのでしょう。


・我が命に従え機械(富士見ファンタジア文庫版 第2巻)

 かつてオーフェンが重傷の状態を救った魔術士女性との再会と、『牙の塔』を飛び出して滞在していた街で巻き起こるとある騒動のお話。オーフェンと、クリーオウとマジクの『関係性』が、何となく定着し始めて来たかなって印象。

 クリーオウって土壇場に強いのか無謀なのか度胸あるのか、オーフェンと肩を並べて行動出来る存在感を見せ付けられたような感じでした。ただの一般女性のはずなのにね。マジクの方は魔術士の素質の片鱗を見せるも、扱いは悲しいくらい雑です。でもまあ魔術士の適性を見出したオーフェンなら、雑でも何でも一応は面倒見て育ててくれるでしょう……多分(教師としての給料もらってんだよね、確か)。