[著者:秋田禎信/イラスト:椎名優/富士見ファンタジア文庫]
偶数巻のフリウ編。渦中のフリウ自身が、未だに「何を言われてるのか分からない」と言っている。自分自身が何をすべきか、どう動くべきかを明確に定められないのは、多分フリウが起こっている事の本質を理解出来ずにいるから。
読んでいる側も大体同じ気持ちで、もうシリーズも(全10巻予定なら)折り返しているのに、「さすがに謎や伏線を引っ張り過ぎなのでは?」と思ってしまうのも仕方ない所だと思う。もうずっと“喉に小骨が引っかかって取れない感覚”状態なんですよね。
『精霊アマワ』が契約者にとって滅ぼすべき存在で、対抗手段がフリウの中の『破壊精霊』のみ、と言う事実が何となく明るみになって来ているような……その程度の不確かさです。収束出来るのか不安が増し続ける中で、思わせぶりな表現から来る“もやもや”を早く解消して欲しいと思うばかり。