［著者：華宮ルキ／イラスト：春が野かおる／ＴＯブックス］
嫉妬による立場乗っ取られ追放モノ、に加えて乙女ゲームなシチュエーション。ただし異世界転移転生はないよ、的なお話。元々主人公のセイディは、聖女の座にも貴族の地位にも未練がない為、そりゃもう「鬱陶しい足枷が取れた！」とサッパリしたもんです。
彼女の抱える問題点は、容姿も内面も他者を引きつける魅力に満ちあふれているのに、肝心の本人が全くの無自覚である事。誰か気付かせてあげて、と散々思ったりしてましたが、セイディは割と自己否定が強いので「私なんか……」ってなりがちなんですよね。普段の振る舞いだけで、有能なイケメン男子たちが次々セイディに惹かれているんで、いずれ気付きを得て自信に繋がってくれればいいんですけど。
更にそこから先の話で、『誰とどんな関係を重ねて行くのか？』にも注目が集まります。まだセイディ自身に恋愛感情の芽生が薄いので、さてどうなるかと言った現状。とりあえず、今の所最有力はフレディかなあと言う印象です。
