SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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門外不出の最強ルーン魔術師 ~追放されたので隣国の王女と自由に生きます~

[著者:消し炭/イラスト:こちも/BKブックス]

 ルーン魔術師とは、人やモノに術式を刻む事で様々な効果を発揮させる能力を持つ存在の事。主人公ヴァンは、ルーン魔術師としての真価を見出せない愚かな連中に、無能の烙印を押されて一方的に追放されてしまう。

 自分のルーン魔術は時代遅れと勘違いし、自身の能力値を過小評価するこの無自覚有能系主人公は、自由に身になった事で無自覚なままルーン魔術の超絶能力を拡散させて行く事になります。まあ追放ざまぁ系ですね。

 この物語の特徴的な部分はヴァンが扱うルーン魔術。自分自身が俺つえー無双になるのではなく、他者に俺つえー無双状態を与える、みたいな完全支援系な役割です。実際攻撃的な面ではヴァンが弱いので、主人公がこう言った支援徹底な扱いなのはちょっと面白いなあと思いました。

 それにしても、ヴァンを追放した王国って、主犯の女王は無能クズ過ぎて「一国のトップがこんなんでいいのか?」だったし、ヴァン一人が抜けただけで国の情勢が急速に悪化して傾くってどうなの? とか、クズ相手に余計な心配ばかりしてしまいました。