SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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ウィザーズ・ブレインIII 光使いの詩

[著者:三枝零一/イラスト:純珪一/電撃文庫]

 新たな主役、新たな舞台、新たなエピソード。シティ・マサチューセッツでの、双剣の魔法士ディーと光使いのセラのボーイ・ミーツ・ガール展開なお話。

 ディーは実験体の人造魔法士で政府の監視付き、セラは母が政府に反逆する立場の光使いのスパイと言う特殊な環境。で、二人が運命的にな偶然の出会いに導かれて、支え合うように運命を共にする事になる、と言った具合の内容です。

 これまでの主役達と同様に、それぞれが置かれている立場から、どうしても辛い選択を強いられてしまう所は結構痛みが伴うものがありましたね。

 言ってしまえば体内に異物を受け入れていて、それを自然の摂理に逆らって強制作動させているようなもんなので、爆弾を抱えながら生きていると言っても過言ではなくて。そうまでして、それぞれが大切な何かを抱えて生き抜かなければならない。

 過酷な現実、過酷な環境が強調される中、本当に救われる道は果たして存在するのか? 決して皆が無事では済まされない状況で、つい色々と考えさせられてしまします。

既刊感想:II