SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。1

[著者:藤孝剛志/イラスト:成瀬 ちさと/アース・スターノベル]

BOOK☆WALKER

 クラス単位で異世界転移。主人公の夜霧は、『殺意を向ける相手をもれなく察知』して『相手を“即死”させる特殊能力』を持つ。

 「これ、お決まりの異世界転移チート無双俺つえーの全部乗せじゃん」と思ってた自分が読んでる最初の頃にいましたが、夜霧の『特異性』に触れながら徐々に彼に対する見方と物語の見方が変わって行きました。

 夜霧の『即死させる』能力は、異世界へ強制召喚させた『賢者』から与えられた能力(ギフト)とは別種のモノで、賢者に支配される枠から最初から外れていた事にはずっと疑問を感じていたんですよね。その辺りの事情から、パターン通りの異世界転移モノとは一味違う、この物語ならではの面白さが感じられました。

 あと、かなり無慈悲に端役的な人がばたばたと死んだり、主に夜霧が『殺意を向けて来た相手』を容赦なく殺したりしてるので、描写自体はあっさり目ですが触れる際は少々グロ注意と言った所です。