［著者：古流望／イラスト：珠梨やすゆき／ＴＯブックス］
レーテシュ伯、またしてもペイスにちょっかいをかける。しかも数千人規模の護衛を引き連れて……って、これ神王国内の軍事問題に発展しかねないんじゃないの？
と、大胆不敵なレーテシュ伯の行動力に度肝を抜かれる展開で、事を荒立てないような理論武装を完璧に用意している辺りはさすがに抜かりがない。
ペイスの方も秘密を保持する為の交渉術は心得ていて、次代領主としても領主代行としても数多くの修羅場を潜り抜けて来ただけの事はある。両者一歩も譲らない、火花散る舌戦はなかなかの凄味で見応えがありました。
で、今回に限って言えば、異常とも言える『他者の秘密を見抜く力』と、ペイスに対しての『切り札』を持っていたレーテシュ伯の作戦勝ちだったかな？
まあ、ペイス自身はモルテールン家にとって将来的な利益の『得』を取る事が出来たので、決してやりこめられたわけではないんですけどね。
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