SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

異世界転生に感謝を7

[著者:古河正次/イラスト:六七質/KADOKAWA]

 シリーズ最終巻。魔物の『暴走』から街を救ったジン達による後始末から、色々あって先延ばしになっていたアリア、エルザ、レイチェルとの結婚式を挙げる所まで。

 前巻までで魔物と迷宮が関連した危機はほぼ去ったので、あとは有名になり過ぎたジンの存在と能力についての対策や、何の心配も憂いもなく万全の態勢で結婚式を迎えるまでの各本面への挨拶などの準備とか。

 ここへ来て新たな世界からの異世界転生者との遭遇による問題も発生しましたが、ジンと仲間の呼びかけで国全体が好意的に受け入れる方向へ進んでくれました。

 国王や王子など王族関係者を始め、この国は本当にみんな良心のかたまりみたいな人達ばかりで、ジンもその優しや温かさに救われたんじゃないかなあ。多分それは、この国の人達がジンの感謝を持ち続ける心根に触れて、全力で恩返しがしたいと思ったからなのかなと。

 最後に希望を抱かせてくれるジン達の近未来を垣間見せるラストシーンで、これまでのジンの道程が報われて本当に良かったなと思いました。