[著者:賀東招二/イラスト:四季童子/富士見ファンタジア文庫]
これは読み手側の勝手な印象なんですが。今回の『ウィスパード』関連の真相語りの件、書き手側からすれば、複雑な設定を分かり易くかつ丁寧に読み手側に伝えるのって、相当な難儀と苦労だったんじゃないかなあと。
ぶっちゃけ正直、読み終わった今でも「んん~?」って理解が及ばず首捻ってる状況ではあるんですね。特にかなめが“憑依された”みたいな状況については、宗介同様に困惑混乱の極みでしたし。
ただ、根本的な『ウィスパードとは何か?』と『疑問視されていたAS技術の異常発達』については、非常に納得の解説で「そう言う事だったのかあ」って感じの確かな手応えでした。
何となく察せられているのは、レナードはかなめを利用して、ウィスパードの影響で歪められた世界を『矯正』しようとしている? みたいな所でしょうかねえ。まだ想像の域は出ないですけど。それを防ぐ為とかなめを元に取り戻す為の、宗介達ミスリルとアマルガムとの最終決戦、と言う流れになりそう。
カリーニンの真意は相変わらずよく読みないし掴めない。もしかしたら、最終局面まで持ち越される重要事項なのかも知れませんね。あと、クルツは死亡した姿が明確に確認されてないので、おそらく生存してると思う(と言う強い願望)。生きてるといいなあ。