俺が好きなのは妹だけど妹じゃない5

[著者:恵比須清司/イラスト:ぎん太郎富士見ファンタジア文庫]★★

 妹に嫌われていると思い込んでいる祐に、涼花の
本性を見せてやりてええええ! ……とか、思わず
叫び出したくなる程に、祐が涼花の「お兄ちゃん好
き好き大好き」を感じ取れなくて。でも祐が超絶鈍
感野郎なのではなくて、過去に涼花に嫌いと言われ
た誤解のトラウマの根が深過ぎるから、仕方のない
所なんですよね。気付いたらそれはそれで新たな問
題が勃発しそうなので、気付いて欲しいような現状
維持でいいような、何とももどかしい気分でした。
 しかし今回、そんなもやもやをある程度払ってく
れる内容で、少なくとも二人の互いの認識の誤解が
消えてくれたのは大きな進展だったかなあと。今後
兄妹の枷が二人にどう圧し掛かってくるのやら。

既刊感想:

レイズ・オン・ファンタジー ギャンブラーは異世界を謳歌する

[著者:河本ほむら/イラスト:マニャ子/富士見ファンタジア文庫]★★

 異世界でギャンブル。一般に広く知れ渡っている
有名なゲームに、何らかの付加要素を込めて勝負す
るような感じでした。今回用いられていたのはポー
カーとルーレット、有名であってもあまり詳しくな
い人向けに、基本のルールを解説してくれている辺
りは、取っ付き易さがあっていいなと思いました。
 ギャンブルで人生が左右ざれる、と言うほどギャ
ンブル狂いの一辺倒な世界でもなさそうですが、ま
だ一端しか垣間見れてなくて、実はもっと積極的に
ギャンブル依存にならなくては苦慮するような世界
なのかも? その辺りも勝が生きて行く上で徐々に
明らかになる事でしょう。王位継承戦の行方と合わ
せて、次にどのゲームが行われるかも楽しみです。

キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦3

[著者:細音啓/イラスト:猫鍋蒼/富士見ファンタジア文庫]★★

 イスカの立場から見て、なんか敵である皇庁より
も味方の筈の帝国の方が胡散臭く見える現状。皇庁
監獄の大罪人は逃げ隠れせず真っ向から自己主張を
ぶつけていたのに対して、帝国の使徒聖は秘密を抱
えてこそこそ暗躍、みたいな構図があったせいでし
ょうか。イスカにとって身内の上層の人間が味方に
なりそうもない辺りは、ちょっとした不安材料なの
かも知れません。怪しい動きをしている、璃洒やネ
ームレスの意図もまだよく分からないですけどね。
 そして今回、最後にようやく待ちわびていた展開
がやって来ました。最初の頃はアリスかと思ってた
ら違うみたいだし、じゃあ一体誰なんだろう……の
疑問が遂に解けて更なる混乱に発展しそうな予感。

既刊感想:

バーサス・フェアリーテイル2 ―バッドエンドな運命のヒロインを救い出せ―

[著者:八街歩/イラスト:れい亜/富士見ファンタジア文庫]★★

 無人島で遊んでいるようにしか見えないのが実は
強化合宿の一環なんですってよ。『保全者』ではな
いソーシだけはこんな状況を疑問に思いつつ、桜夜
の「これは遊んでるんじゃなく保全者にとっての修
行なのよ」と、巧みな言葉に上手い事丸め込められ
てましたけど。あまりに弛緩し切っていたので、裏
切り者を探す話とか途中でちゃんと触れてくれんの
かな、と割と本気で不安になったりしていました。
 と、油断してたらこれですよ。この急激な落差は
不意打ちもいい所で、ここから目が覚めて一挙に引
き込まれてしまいました。……このまま盛り上がり
が継続で維持出来ていたらどれだけ良かったか。実
質余りにも早い打ち切り宣告、残念でなりません。

既刊感想:

豚公爵に転生したから、今度は君に好きと言いたい4

[著者:合田拍子/イラスト:nauribon/富士見ファンタジア文庫]★★

 戦争勃発の引き金になる事態を事前に知り得てい
たからこその、転生したスロウにしか達成する事の
出来なかった回避策。それでも、前提として彼に災
厄を退けるだけの力があってこそ、の事ですが。
 こうなる事は予感していながらも、出来ればシャ
ーロットの帰郷を平穏無事に済ませて欲しかった願
望もありました。たとえ昔の温もりが無くなってい
たとしても、折角スロウに連れてきて貰っての念願
だったのだから。オークとピクシーに変身したお陰
でのんびり空気に包まれていたので、もしかしたら
大した被害も無く回避出来るか? とか思ってしま
いましたが少々見込みが甘かったですね。まあでも
結果的には大惨事にならなくてホッとしました。

既刊感想: