SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

リアデイルの大地にて7

[著者:Ceez/イラスト:てんまそ/ファミ通文庫(B6判)]

 『村の宿屋にテレビを置いて、遠方からの映像を流してみんなで盛り上がろう』作戦。何がきっかけで、何がケーナの意欲を掻き立てたのか。改めて思い返してみても、「なんか気付けば成り行きでそうなってた」としか言い様がなかったかも知れない。

 今回前半は、その為の『モニター探し』として、ケーナとオプスが『守護者の塔』巡るお話でした。これまで、どのくらいケーナが『守護者の塔』を見つけて押さえたか、振り返って再確認する側面があったのかな? とも思いました。

 後半は武闘祭。元プレイヤー同士が張り切り過ぎたせいで、ちょっと半端な幕切れだったのは仕方なしか。オプスが参加した意図は、結局何だったんでしょうね。甲冑のちっちゃい人は誰だったんだろ? ぶつ切りな幕切れだったので、ハッキリしない部分もあったかなあ。

 多分だけど、オプスの狙いは元プレイヤーの注目を引いて集める事じゃないかな? 確か、後に起こる何らかの出来事にプレイヤー達が必要だ、とか言ってたみたいだし。この辺の事情も、まだ良く分からないですよね。

既刊感想:

リアデイルの大地にて6

[著者:Ceez/イラスト:てんまそ/ファミ通文庫(B6判)]

 再会したオプスから、核心であるこの世界の真相が語られましたが……なんか分かったような分からんような……。オプスさん、説明下手ですか? それとも、今はまだケーナに語るべき事でない部分を省略した為、妙に分かり難くなってしまったのか。

 うーん、言いたい事は何となく伝わって来ました。ただ、なんか変に複雑に捻られていて難解に思えたんですよね。予想以上に色々絡み合っている。

 で、結局今ケーナが生きる、この『リアデイル世界』って何なの? と考えると、今回のオプスの説明だけではどうにもハッキリこうだと言い切れないくて、もどかしく感じてしまう所もありました。

 現実世界での桂菜の『死』は、やっぱり変えようがないことが分かりました。でも、今のケーナの場所と状況から、叔父や従姉妹に接する『何らかの方法』はある、とオプスが匂わせていましたよね。

 あとは、まだ伏せられている世界の秘密を知って、ケーナがどう生きて行くか。ケーナ次第な所に委ねられて行くのかな。本音を言うと、ケーナが現実世界に生還する奇跡みたいな展開を願ってます。

既刊感想:

リアデイルの大地にて5

[著者:Ceez/イラスト:てんまそ/ファミ通文庫(B6判)]

 噂のオプス、遂に登場。彼を求めてのダンジョン探索がメイン。最後に顔出しのみながら、予想以上の大物感。そして想像通りにケーナと良い仲っぽい。

 二人の関係。ゲームプレイ時はどうだったか、現実世界でどうだったか、そして200年後の現在のリアデイル世界でどうなのか。詳しい事が分かるのはまだこれからですが、どんな局面でも“信頼できる相棒”なのは、ケーナの態度からも間違いなさそうです。

 ケーナ自身は、なんか凄い天敵感や厄介者感をオプス相手に見せているっぽいんですが、そうやって意識してるのも、まだ再会を果たしていない内から、『特別感』を抱いているように見えていました。

 どんな付き合いになって行くんでしょうね。次巻以降がとても楽しみです。あと、オプスの登場により、現状の世界の謎や疑問に感じている部分について、少しは明らかになって来るのかも知れません。

既刊感想:

リアデイルの大地にて4

[著者:Ceez/イラスト:てんまそ/ファミ通文庫(B6判)]

 今回の大半は、新たな娘のルカと、お世話になっている宿屋の娘・リットと、従者のロクシーヌを引き連れての遠征旅行のお話でした。子供二人に旅の経験を積んでもらう事と、純粋に王都で楽しんでもらいたい、というケーナの思い付きが事の発端。

 通常、一般常識的に『危険』と思われる状況に陥っても、ケーナが万全の対策を用意しているので、全く問題にならないんですね。なので、まあ安心してのんびりと眺めていられること。ケーナの娘や妹分に対しての溺愛ぶりも存分に堪能できます。

 一方で、ケーナに護られた万全の裏で動いている不穏な存在。少し前から結構気になってます。ちょっと正体が見えなさ過ぎて、困惑してる所もありますけど。ケーナとの関連もまだ良く分からないし。

 あと、元のゲームと確実に関わっている、突発的なイベントボス出現について。こちらは、ケーナが元プレイヤーのコーラルやシャイニングセイバーと、その異常性を話し合っていましたよね。

 ケーナにとっても、それは無視出来ない『異物』となりつつあるのか。裏に潜んで動いている存在との関係はまだ不明ですが、これまでよりも危険な存在として、注意して行く事になるのかも知れません。

既刊感想:

リアデイルの大地にて3

[著者:Ceez/イラスト:てんまそ/ファミ通文庫(B6判)]

 かつてゲームに存在していた要素と、ゲーム内世界に転生したプレイヤーと、200年経った世界。これらの繋がりにどんな謎や意味が含まれているのかは、大いに気になる所。

 ただ、何せケーナが全然関心抱こうとせず、深入りしてくれないもんだからね。重要ごとなのかどうかも良く分からない。

 まあどう考えても偶然の一致ではないので、関連はあるに違いないと思うんですが……。手掛かりに当たってもあっさり流されるので、その辺ちょっともどかしく感じたりもします。

 ケーナは辺境の村を拠点に開拓を積極的に進めたり、『守護者の塔』探しの最中で新たな『娘』を引き取ったり、その娘を育成して溺愛したり。もう完全にスローライフ中心な流れに入った印象です。

 ここからも同じような展開になるのかなあ。『守護者の塔』探しも、見つけて代理人として請け負う場面も割とあっさりしたものだし。ゲームのイベントボスが何故か今のリアデイルに出現した事の謎とかも、現状あまり深く掘り下げられてないし。

 ケーナから幾度も名前が挙がっている、オプスとの再会があれば、物語の方向性に変化が見られるかどうか。かつての仲間内でも、何となくケーナにとって特別感がありそうなので、気になる所です。

既刊感想: