SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

その門番、最強につき3 ~追放された防御力9999の戦士、王都の門番として無双する~

[著者:友橋かめつ/イラスト:へいろー/Mノベルス]

 王都の隣国からの急襲。友好関係を結んでいたはずなのに何故? 暗躍していたのは魔族。隣国を乗っ取っていたのも魔族。この展開に合わせて、過去をあまり語りたがらなかったセイラの出自が判明。

 中盤以降は、セイラと彼女が伏せていた事情がメインとなる展開でした。セイラがそう言う立場だった事はちょっと意外だったかな? 今回の件を通じて、ファムやスピノザに押され気味だった個性が際立ってくれて良かったなと思いました。

 それにしても、魔族の動向はイマイチ読み切れないと言うか。魔王復活を目論む勢力がどの程度の規模なのか、団結しているのか一枚岩ではないのか、実態がまだ把握し難い印象な所は気になりますね。

既刊感想:

その門番、最強につき2 ~追放された防御力9999の戦士、王都の門番として無双する~

[著者:友橋かめつ/イラスト:へいろー/Mノベルス]

 王都門番衛兵としての日常を送るジーク。指揮する第5分隊達との交流も順調で、結構安定期に入り始めて来たのかなあ、なんて思ってた所で新たな任務が舞い込む事になる。

 それは魔王を封じる光のオーブの守護者、光の巫女ソニアの護衛任務。魔族が暗躍し、王都の騎士団と衛兵の中に裏切りの内通者の存在が浮かび上がる中で、ジークは仲間と共に不穏な動きを見せる問題に立ち向かって行きます。

 今回は、第5分隊のメンバーである、セイラ、スピノザ、ファムのそれぞれの個性を掘り下げる描写が、特に印象に残る内容だったかなあと思いました。個性が把握出来るようになると、それぞれの活躍の場でより個々の魅力を感じられるようになって、ジークとのやり取りも一層面白く感じられたりします。

 ジークは仲間を大切にする気持ちは強いんだけど、好意感情的な盛り上がりは全く期待できない男なので、その辺りは周囲の仲間達が賑やかにしてくれる事に期待したですね。

既刊感想:

才能〈ギフト〉がなくても冒険者になれますか?4 ~ゼロから始まる『成長』チート~

[著者:かたなかじ/イラスト:teffish/HJノベルス]

 ハルとルナリアの二人旅の中に、冒険者依頼で命を救ったエルフ少女エミリが新たな仲間に。魔術や精霊術を得意とするエルフ族には珍しい、直接拳闘攻撃な武闘派エルフ。

 三人で依頼をこなし、扱い切れない戦利品をオークションへ出品するイベントに参加し、新たな強い特殊武器やアイテムを手にして、冒険者ギルド依頼任務の最中に強大な精霊の加護を得て、王都に突如襲来した魔王とハル達が対決する事になります。

 今回の展開を追っていて、明らかに「展開が迷走している上に早過ぎぃぃ!」と思ったんですが、それもそのはず今回で一区切りだそうで。一応かなり駆け足ながら話は畳めていましたが、描き切れなかった部分も多かったですよね。特に途中で関わった魔族の件に関しては、丸々問題が残ってしまったので残念ですね……。

既刊感想:

才能〈ギフト〉がなくても冒険者になれますか?3 ~ゼロから始まる『成長』チート~

[著者:かたなかじ/イラスト:teffish/HJノベルス]

 ルナリアの故郷にようやく到着。旅の目的が何故ここだったのか? に関しては、分かったような分からなかったような……結局ルナリアのギフトが呪術で封印されていた原因を知る為であり、それがルナリアの親族に関係しているから、でいいんでしょうかね。

 その辺りの謎や事情は、今回の話の中で全て明らかになりました。まあ『ルナリアの為を思って』の処置なので、それが分かったハルには原因である“相手”を強気で責めらないのが複雑な所だったかも知れません。

 何せルナリアの意思を無視した行為だったので、傍から見てると「ここまで引っ張っておいて人騒がせな……」と思わなくもなかったんですが、それでも邪悪な存在のせいとかではなかった分だけ良かったのかな?

既刊感想:

勇者パーティーを追放された白魔導師、Sランク冒険者に拾われる ~この白魔導師が規格外すぎる~2

[著者:水月穹/イラスト:DeeCHA/Mノベルス]

 チートスキル、無双出来ず。ロイドのスキルが支援職系の為、“周囲を無双状態に仕上げる”が正確な所ですが。今回は、Sランク冒険者をチートスキルで支援しても“全く歯が立たない”と言う衝撃の展開が待ってました。しかも、第二皇女を守護する依頼の為、事前にメンバーが個々に対策を練っていたにもかかわらずです。

 これはちょっと意外と言うか、結構な驚きでしたね。新生魔王軍なる四天王の一人、っていかにも無双し易そうな相手じゃないですか? 途中で『本物の勇者』の助太刀がなければ、危うく全滅している所だったので、いかに魔族の上位存在が強いかを見せ付けられたような感じでした。

 対等以上に戦う為にはどうすればいいのか。S級ランクの仲間達が何か強くなる術を見出すのか、それともロイド自身が古代魔法なる存在の謎を追求して更なる力を得る事になるのか。不安と焦燥が募る中で、新たな強さを手に入れる事に期待したい所です。

既刊感想: