SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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ぼくたちのリメイク5 ぼくたちに足りないもの

[著者:木緒なち/イラスト:えれっとMF文庫J]★★

 再び10年前の2007年。以前のルートから変
わった事と言えば、11年後で出逢った美乃梨が居
る事と、貫之が居ない事。あとは、11年後へ寄り
道した恭也の新たなやり直し意識が芽生えた事。
 順風満帆ではないけれど、とりあえずこれまで通
りの芸大での創作活動メインの雰囲気に戻ったのか
なあ。創作意欲に対する異常な執着を見せる九路田
の危うさ、そこに意欲の上がらないシノアキを組み
込ませた事、何となく進捗具合が芳しくなく行き詰
まりを感じさせる恭也の創作チーム、など。致命的
な失敗は犯していないものの、何かもやもやする。
 まだ制作過程の段階なので焦りは禁物ですが、言
い知れないこの妙な不安は杞憂であって欲しい。

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