SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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ぼくたちのリメイク7 ものをつくるということ

[著者:木緒なち/イラスト:えれっと/MF文庫J]★★★

動画制作課題、決着の時
 まず冒頭から結果発表のシーン。ただし、詳細をぼかし恭也と九路田の勝敗がまだ分からない様に。そこは最後のお楽しみ。ただ、今回の内容を辿って行く内に、何となく察せられるようになっている筈です。

恭也VS九路田
 互いに決して共存出来ない、相手を殴り倒してレベルアップして行くような関係性、と互いが相手の事を深く理解している。そこに関しては「そうだろうか?」「切磋琢磨で分かり合えるのでは?」と疑問を抱いたりもしましたが……。

創意工夫VS才能
 完成した動画内容から、二人の創作に対する信念みたいなものを受けて、「あぁ、これは決して相容れないわ」って納得させられました。優劣の問題とかではなくて。個人的には“その時代に合ったモノ”を追求する恭也の方に共感を覚えたかな?

眩い才能達を前にして
 一人取り残されて行くような、恭也に去来する孤独感。本来ここに居ない筈の存在が、本来居るべきではない場所で、次に何を求めるべきか? 恭也個人にとっての解答を探して行かなければならないのか。

既刊感想:Ver.β