SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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今はまだ「幼馴染の妹」ですけど。3 3年分の「ありがとう」だよ、先輩

[著者:涼暮皐/イラスト:あやみ/MF文庫J]★★

生原小織の物語
 完全に伊織と二人だけのエピソード。状況的に、今回は例外を除いて、ほとんど他者の介入が許されないから。それ故に、『星の涙』絡みで複雑な事情を抱く小織の存在が、伊織の心に深く圧し掛かる。

 もはや『星の涙』で願いを叶えた代償の影響だから、で納得されられてしまう。今回は、とりわけ現実離れなあり得なさが際立っていて、改めて『星の涙』の効力の凄さを見せつけられた感じでした。

 今回の小織の結末を受けて。「何故ここまで伊織が独りで責任を負わなければならないのか?」と、原点が何なのかをもう一度考えさせられてしまいました。でも、更に伊織の心に負担が掛かりそうなラスト……この先どうなって行くんでしょうね。

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