SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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魔術士オーフェンはぐれ旅 新装版4

[著者:秋田禎信/イラスト:草河遊也/TOブックス]

・我が遺志を伝えよ魔王(富士見ファンタジア文庫版 第7巻)

 キムラック教会総本山へ向かう途中の出来事。タイトルにある『魔王の遺志』とやらは、正直分かったような分からなかったような……? 断片的と言うか、多分意図的にハッキリとは語らない濁した表現を用いていたように思いました。

 目を引く形で常に表に出て来るのが、ドラゴン種族とキムラック教会と魔術師同盟との関係性で、今回は単なる敵対関係だけに留まらない根深い様子が描かれていたかなあ、なんて感じたりもしました。

・我が聖都を濡らせ血涙(富士見ファンタジア文庫版 第8巻)

 今更ながら、主要登場人物中でクリーオウが色んな意味で最強なのでは? フェンリルのレキを連れているとは言え、ちょくちょく『あくまで令嬢な一般人』である事を忘れてしまう大胆不敵で危なっかしい超積極行動力。何故かクリーオウって「まあ無事に済むだろう」みたいな絶対的安心感があるんですよね。

 それはさておきキムラック総本山侵入編。オーフェンの目的? アザリーの目的? キムラック内部の詳細? 途中で挟まれる男女の会話? 何ひとつとして明確には分かりませんでした。謎が多くて少々もやもやが募る展開。スッキリ払拭出来るかどうかは次巻次第と言った所。

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