SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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エンジェル・ハウリング9 握る小指―from the aspect of MIZU

[著者:秋田禎信/イラスト:椎名優/富士見ファンタジア文庫]

 ミズー編の最終巻。最初は「うまくまとまるんかなあ?」みたいな不安があって、最後は「ミズーの物語としてはまとまってくれた! けど、うーん……」な、納得と煮え切らなさの半々の心境での締めだったような感じでした。

 でもまあ、これってまだ次のフリウ編ラストが残っていて、未だに曖昧な点も持ち越されていたから仕方ないと事だと思うんですよね、と。きちんと終わるのかどうかに対しての不安は、途中まではまるで帝都崩壊からの“新展開”ような雰囲気だったから。もっとも、その先は一直線に『ミズーが付けるべき決着』へと進んでくれたので、おおむね満足出来ました。

 主に双子の姉アストラとの因縁について、『どんな答えを求めているか?』の自問の“答え”に辿り着けていたようだし、希望の持てる結末だったので良かったなと思えました。一方で、よく分かんなかったのが『精霊アマワ』そのものの謎の件で、こちらはフリウ編の方でスッキリさせてもらいたい所です。

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