SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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安達としまむら7

[著者:入間人間/イラスト:のん/電撃文庫]

 安達がしまむらにぶつける『好き』が重過ぎるんだよなあ。しまむらに受け入れられて隠そうとしなくなった安達の『独占欲』が、“極めて遠慮がちに暴走している”とか言う変な具合になっている。

 対してしまむらは、基本お気楽のほほん思考なんだけど、だからこそか向けられている好意と言う『重荷』が彼女にどれほどのものなのかが非常に見え難い。

 それでもいいやと投げやりに思っているのか、面倒臭いなあと思っているのか、別に気にしないよと思っているのか……微妙にハッキリしなくてもやもやしてしまう。

 少なくとも、今の安達としまむらって『居心地の良い関係』には見えていないですよね。そこに向かって変わって行こうとしている段階なのかどうか。とりあえず、しまむらの中で樽見の件が引っかかっている内は、まだ安達との心地良い付き合いにはなれなさそうかなあ。

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