SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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安達としまむら6

[著者:入間人間/イラスト:のん/電撃文庫]

 夏休み後半戦。しまむらはお盆に母親の実家へ里帰り、安達は急に遠く離れる事になってしまった(と言ってもたった3日)しまむらを思って悶々とする。

 今回で一番印象に残ったのは、何でかは分からないけど、しまむらと実家の老犬ゴンの関係性のについての描写でした。なんか凄く重くて意味深な雰囲気を醸し出していて、でも結局何を伝えたかったのかと考えるとうまく言葉に出来ないような、どうにも複雑な心境を抱いてしまました。

 しまむらって、あんまり深く考えない投げやり気質なのかと思ってたけど、何もかも面倒臭いからそう振舞っているだけで、本当の所はそんな単純に理解出来ない本質を抱えてるのかなあと。

 安達が“もにょもにょ”しながらもストレートに『好き』をぶつけてるのに比べると、複雑に考え過ぎてしまうのを無意識的に回避しようとしているしまむらの方が、よっぽど面倒臭さを持ち合わせて生きているのかも知れません。

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