［著者：やしろ／イラスト：keepout／ＴＯブックス］
これまで多くの下準備を積み重ねて来て、万全の態勢でいよいよ臨むゲスクズ母親との直接対決。本当に僅かの隙も油断もなく、しかも後ろ盾の面々が超絶強大なもんで、鳳蝶の身に万が一にも失敗やミスはあり得ない、とは思っていましたけどね。
それでも、本来は鳳蝶が６歳児であるが故に、どうしても『最後まで何が起こるか分からない』不安や心配を抱いてしまったりも。ただ、実年齢でナメられそうな展開も鳳蝶の想定内だったように見えていて、その堂々とした立ち回りはさすがの一言でした。
読みながら対決の『その時』を迎えるまで、鳳蝶と実母とのこれまでの確執の根があまりに深過ぎるので、どう転んでも胸クソ展開は避けられない、と覚悟していました。
でも実際は、鳳蝶の冷静な態度の落ち着きと、実母があまりに救いようのない存在だった影響か、思ってたより遺恨を残さない決着だったかなと。何より、鳳蝶とレグルス君の心が傷を負わずに済んでホッとさせられました。
