SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

恋愛至上都市の双騎士3

[著者:篠宮夕/イラスト:けこちゃ/富士見ファンタジア文庫]★★

恋愛至上都市の双騎士 3 (ファンタジア文庫)

恋愛至上都市の双騎士 3 (ファンタジア文庫)

 勇也が超絶鈍感野郎なのは、そもそも誰かを好き
になる恋愛感情そのものを知らないからで、決して
相手から向けられる好意に気付けないわけじゃない
……と思います多分。任務としていちゃいちゃせざ
るを得ないから、パートナーの藍葉だけは本心なの
か義務でやっているのか把握し難いのが切ない所。
 要はあれこれ面倒臭く考え込まずに、素直に直接
言葉にしてぶつけてしまえ! ってのが想いを伝え
るのには手っ取り早く、勇也と藍葉のどちらからで
も行動を起こして見せて欲しいと思っていました。
 結果としては、大分話に流れに乗じての勢い任せ
な所はありましたが、恥を捨てて本音で語らう“ラ
ブラブパワー全開”を見せて貰えて満足でした。

既刊感想:

弱キャラ友崎くん Lv.6.5

[著者:屋久ユウキ/イラスト:フライ/ガガガ文庫]★★

 正直みみみの告白の事ちょっと忘れてて、最後に
なって「あ、そう言えばそんな展開だったな」と思
い出したりとか。今回の短編集は、普段本編の流れ
の中にはなかなか差し込めない様な、日常エピソー
ドの補強みたいな役割だったのかなと思いました。
 その中でも、前回のラストからの流れを繋ぐ為の
役割と言うか、特にみみみの感情の変化を明確に伝
える為の一冊だったのかな、と。友崎へ好意を抱い
ているのは普段の様子からも何となく察せられてい
ましたが、こう本人視点で物語が描かれると、みみ
み自身はそれをなるべく自覚しないように直視しな
いように振舞っていたのが良く分かります。今度は
みみみの覚悟を友崎の方がどう受け留めるのか。

既刊感想:

ピンポンラバー2

[著者:谷山走太/イラスト:みっつばー/ガガガ文庫]★★★

ピンポンラバー (2) (ガガガ文庫)

ピンポンラバー (2) (ガガガ文庫)

 学内卓球ランキング一位様登場。強くて格好良く
孤高の存在……かと思いきや、卓球と向き合う姿勢
が翔星と全く相容れず割と嫌な感じの人でした。
 一方で沙月に嫉妬交じりで粘着していた灰絽先輩、
嫌な奴かと思いきや意外といい人でした。獅子堂の
株が下がるに連れて、逆に彼の好感度が徐々に上が
って行くと言う。人は見かけによらないものです。
 今回、卓球の技術面よりも、精神面の方に寄った
内容だったかなと思いました。自身の型を貫くべき
か、強くなる為ならばあえて型を崩してその方法を
取るべきか。そんな瑠璃の葛藤が痛い程に伝わって
来ました。迷いながらも素直に自分の気持ちをぶつ
ける翔星の姿は、見ていて実に清々しいですね。

既刊感想:

魔法少女さんだいめっ☆2

[著者:栗ノ原草介/イラスト:風の子/ガガガ文庫]★★

魔法少女さんだいめっ☆ (2) (ガガガ文庫)

魔法少女さんだいめっ☆ (2) (ガガガ文庫)

 悪魔コロネに心酔する散華がメインのエピソード
だったので、がっつり魔法少女の要素が絡んでいた
かと言えば、前巻ほどの見せ場は無かったかも知れ
ません。満咲自身がまだ『魔法少女、見習い中』っ
て具合の未熟さなので、大ベテランの遥奈さんのよ
うには行かず、魔法少女としてド派手に立ち回れる
ようになるにはまだまだ時間が必要みたいです。
 それでも魔法少女に入れ込む情熱だけは人一倍、
なので魔法少女を毛嫌いするハルは付き合い方に難
儀しているわけですが。今回の散華からすれば鬱陶
しい程の満咲の度重なるアプローチを目の当たりに
したハルは、“魔法少女になった満咲”だけは支え
てあげたい気持ちが強まったように映りました。

既刊感想:

ちょっぴり年上でも彼女にしてくれますか?2 ~たまらなく愛おしく、とにかく尊い~

[著者:望公太/イラスト:ななせめるちGA文庫]★★

 ぎこちないながらも着実に関係を深めて行く年の
差恋愛。しかし、この“12歳差”の距離が桃田と
姫に重く圧し掛かる。特に年上である姫の方が、こ
の恋愛に身を委ね続けて良いのだろうか? と苦悩
している様子。ただいちゃいちゃしているのを見せ
付けられている内は、あんまり深く考え込むと言う
事も無いんですけど。二人だけの空間からふと周囲
の事を意識し出すと、途端に年の差恋愛による足枷
や負い目などが浮かび上がって来てしまいますね。
 今の所は年の差を隠したり誤魔化したりで難を逃
れていますが、どうしても公には出来ない危うさと、
大っぴらにバレた時に致命傷を負ってしまわないだ
ろうか、と言う不安や心配が付き纏ってしまう。

既刊感想: